坂本組ブログ

いかに 暑い夏をのりきるか

 毎日 暑い日が続いています。
うだるような 暑い日には、「寒い冬の方が いいな。」・・・と、
思いながら、”冷たいかき氷” や よ~く冷えた西瓜 を
風通し の良い 縁側で 扇風機の風の下 食べています。
如何 お過ごしですか?  建築部 松本です。
 年々暑くなっている 日本の夏。
子供の頃 猛暑日(最高気温が35℃以上の日)は、年に数日程度で
それも、特別に暑い地域(熊谷、甲府、京都 など) 一部の
地域だけ だったように 思います。

 「少しでも涼しく過ごすには、どうしたら良いか?」 と、 思っている方も
多いと 思います。
工夫の一つに ”グリーンカーテン があります。
「緑のカーテン」 とも呼ばれ、今、注目されています。

1.グリーンカーテン 効果
 ”グリーンカーテン” とは、朝顔 などの ツル性の植物を利用して、
建物の窓や壁面に 強い日差しが当たらないようにした 天然のカーテンの
ことです。

 a.窓から入り込む日差しを遮る
  グリーンカーテンは、植物の青々と茂った葉が
 窓から入る夏の暑い直射日光を遮り、窓の外側に日陰を作ってくれるので、
 室内温度の上昇を抑えることが、出来ます。
 日差しを遮る点では、室内カーテンも同じですが、
 カーテンでは、窓とカーテンの間に 熱が貯まります。
  これに対して グリーンカーテンは、日射のエネルギーの80%を
 カットする効果があるとされ、
 簾(すだれ)の遮蔽率50%~60%と比べても 大変優れています。(※)
  また、窓の内側から キラキラと涼やかに輝く緑を
 眺められるので、精神的リラックス効果があります。
 ※ 出典:環境省「今年の夏は グリーンカーテン で涼しく過ごそう」

 b.壁や地面の表面温度を抑える
  表面温度の高い物体からは、輻射熱 という遠赤外線によって
 伝わる熱が発せられます。
 建物の壁や屋根、地面などに強い日差しが当たると、その場所の温度が
 上昇し、そこから 輻射熱が発せられ、周囲の温度をさらに上昇させます。
 が、グリーンカーテンには、この輻射熱による温度上昇を抑える効果
 があります。
  都市部では、アスファルト や コンクリート が多く
 夏の暑い日差しで暖められて そこから発する輻射熱や冷房の排熱による
 ”ヒートアイランド現象” が問題になっています。
 が、グリーンカーテンで ビル全体を覆うような 屋上緑化 や 壁面緑化
 が、ビルの壁面や屋上の表面温度を下げ 輻射熱を抑えるとして、
 注目されています。

 c.蒸散作用で冷やす
  グリーンカーテン には、植物の蒸散作用で 周囲の温度を下げる
 働きがあります。
 植物には、根から水を吸い上げ 葉の裏から水蒸気を放出する
 蒸散作用を行っています。
  この蒸散作用では、水は蒸発する際に 必要な熱(気化熱)を
 周囲から奪うので 周囲の温度を 下げる働きがあります。
  ”打ち水” 効果と同じです。
 打ち水 は、暑い夏によく見られる 風景です。
 暖まった 庭や道路に 打ち水をすることで、水が単に
 道路のアスファルトを冷やすだけでなく、
 水が蒸発する際に 周囲から熱を奪うので
 周囲の温度も下げる効果があります。
 これを ”打ち水効果 と言います。

 d.花や実も楽しめる
  グリーンカーテンは、夏の暑さを和らげて くれるだけでなく
 涼やかな緑や花をめでる事が出来、実がなる植物なら 収穫の喜びも
 味わうことも出来ます。
  花では、朝顔が使われますが、クレマチス なども 様々な色の花で
 楽しませてくれます。
 収穫を楽しむのなら、ゴーヤ や キュウリ、キウイ、葡萄、 などを
 植えてみては 如何でしょうか? グリーンカーテン と 家庭菜園
 の一挙両得のメリットが あります。

2.グリーンカーテンは地球に優しい
 グリーンカーテン を普及させることは、建物内部の温度上昇を和らげる
だけでなく、部屋の冷房などの電気の使用量を減らすことが出来
地球温暖化防止対策 や 都市部で広まる ヒートアイランド現象 への対策
など 環境保全対策の面からも、有効な手段となります。

3.温室効果ガス削減に
 二酸化炭素(CO2)など 温室効果ガス増加による 地球温暖化が
世界的な問題になっていますが、日本では、火力発電の割合が高いので
グリーンカーテン を普及させて クーラーの使用量を減らせば
電気使用量の減少により、温室効果ガスを削減出来
地球温暖化防止に貢献出来ます。

4.グリーンカーテンにお勧めにお植物
①ゴーヤ ②キュウリ ③ヘチマ ④ツルムラサキ ⑤ササゲ ⑥クレマチス

 ④ツルムラサキ

 ⑤ササゲ

 ⑥クレマチス

5.エアコンの電気代はどれくらい節約できるか?
 グリーンカーテン によって、エアコンの電気代は どれくらい節約
できるのか?
1985年 中部電力は、「緑のカーテン省エネ効果 実証実験」
を、行っています。
平均30% の節電効果のあることが、実証されました。

ここからは、好評 ”オヤジの呟き” です。
 いよいよ 本格的夏の到来です。
現代の多くの住まいからは、季節の節会(せちえ)をしつらえる
”床の間” や ”玄関の飾り棚” が姿を消し 生活もせわしなく
なっているように 感じます。

 昔の人は、一年の単位では、春夏秋冬 の四季を味わい
一ヶ月単位では、月の満ち欠けにより 日にちを知り
一日単位では、太陽の光 や 位置により 時刻を感じ
過ごしていました。
 時間に追われる現代の暮らしだからこそ、そんな風に
代々の祖先が自然と共生し 対話しながら 暮らしてきた生活ぶりを
振り返ってみたいものです。

 この夏 伝統的な夏の暮らしのあり方を学び、日本独特の涼の取り方を
日々の暮らしに取り入れてみては 如何でしょうか?

1.簾(すだれ)と葦簀(よしず)

葦簀(よしず)


 高温多湿の日本の夏を 少しでも快適に過ごせるようにと
先人たちが あみ出した知恵が 吊るす”簾” と 立て掛ける”葦簀”
どちらも 見た目には涼やかなだけでなく 遮光をしながら 隙間から
涼風を取り込んでくれます。
 簾(すだれ)は細く割った竹や葦という植物で 作られているものが多く
部屋の中でも外でも吊るせます。
ほんのりと暗くなった 室内からは、外からの視線を気にすることなく
簾(すだれ) から透けて見える 光溢れる風景と涼風を 感じること出来ます。

 一方 ”葦簀(よしず)” は葦を材料として作られているものが多く
軒先 などに立て掛けて使います。
水辺の植物である葦は、水を吸うため 霧吹きなどで 水を掛ければ
打ち水と同じ効果が得られ より涼しく 感じられるでしょう。

2.京都の夏を涼しく過ごす工夫
 a.建具替え

 京都では、建物も人と一緒で 夏になると 衣替え します。
障子や襖も ”建具替え” と言って 夏の初めに 障子は御簾(みす)
襖は簀戸(すど)と言って 風の通る建具に 交換します。
 畳の上に敷物(籐 むしろ)を敷いたり、座敷すだれ を掛けたり
京町屋には、昔の人の夏を過ごすための様々な工夫があります。

 b.川床(かわとこ)

 川床とは、川沿いや川の上に席を設け、涼を取りながら
食事などを頂く 場所のことをいいます。
京都では、例年5月頃~9月頃までの間 貴船 や 鴨川などで
川床が設置され、夏の風物詩の一つとなっています。
中でも 貴船の川床は、自然に囲まれたところにあり 川の真上や真横に
席が設けられています。 手を伸ばせば、河の流れに触れられそうな
近さなので とても爽やかです。
体感温度は 京都市内と比べ -10℃程と 言われています。

3.水琴窟(すいきんくつ)

 茶室に入る手前には、客が手と口をすすげるように、手水鉢(ちょうずばち)
と柄杓(ひしゃく)を用意しますが、客が作法にのっとって、
水を落とした瞬間に 高音で爽やかな水滴の共鳴音が 聴ける仕組みに
なっています。
その余韻のある音色に、口だけでなく 心も洗われる気がすることでしょう。

4.蹲(つくばい)

 蹲(つくばい)とは、日本庭園の添景物の一つで 路地(茶庭)に設置される。
茶室に入る前に 手を清めるために置かれた 背の低い手水鉢(ちょうずばち)
に 役石を置いて 趣を加えたもの。
 元々は、茶道の習わしで 客人が 這いつくばるように 身を低くして
手を清めたのが始まり と、言われています。

5.今年の夏の天気予想
 気象庁によると、2023年は 「エルニーニョ現象」が 80%の確率で
発生すると 予想されています。
エルニーニョ現象は、日本を含め、地球上の様々な地域に異常気象を
もたらすと、言われています。
 さらに2023年のエルニーニョ現象は、1997年に発生した 過去最大の
エルニーニョに迫る程の規模になると 予想されており
スーパーエルニーニョの到来 とも 言われています。

 6月20日 ウエザーニュースは 2023年の夏の暑さの見通しを発表しました。
今年の夏(7月~9月)の気温は、全国的に平年よりも高く、暑い夏になりそうです。
 7月下旬~8月上旬にかけて、暑さのピークを迎え 太平洋高気圧 と
チベット高気圧 の張り出しが重なるタイミングで、西日本や沖縄を
中心に猛暑となりそうです。

7.日本三大花火大会


 コロナ禍を経て 4年ぶりに開催する花火大会
2023年の花火大会は、ダイナミックな 花火が存分に楽しめそうです。
日本の夏を華やかに彩る花火大会。
 地元の夏祭りで開催されるような 小中規模のものから 万を超える観覧客で
賑わうスケールの大きいものまで 、大小様々な花火大会が毎年 各地で
開催されています。その中でも 歴史の長さ や規模の大きさ、打ち上げ技術の高さ
から 「日本三大花火大会」と呼ばれる 三つの大会があるのは、ご存知でしょうか?


 1.秋田県大仙市 「全国花火競技大会(大曲の花火)」
     毎年8月 第4土曜日
 2. 茨城県土浦市 「土浦全国花火競技大会」
     毎年11月 第1土曜日
 2. 新潟県長岡市 「長岡まつり 花火大会」
     毎年8月1日~8月3日
 3. 三重県伊勢市  「伊勢神宮奉納全国花火大会」
     令和5年 7月15日 終了

最後まで お付き合い頂き ありがとうございます。
今年の夏は、酷暑になりそうです。
くれぐれも、熱中症対策 お忘れなく!

投稿者プロフィール

坂本組 広報担当
坂本組 広報担当
株式会社坂本組の広報担当です。
私たちの強みは地域密着であり、伊勢原市を中心に地域の皆様とのつながりを大切にしています。
お仕事に関することから、地元のニュースや食べ物など日常のことまで、幅広く発信をしています。
みなさまに親しみを持っていただけるよう更新を続けておりますので、ぜひ他のブログもご一読いただけますと幸いです。

facebook、FC2ブログでも情報発信中です。是非ご覧ください。

関連記事

TOP