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新築と中古物件のリノベーションはどちらが良い?それぞれのメリット・デメリットを比較

新築と中古物件のリノベーションはどちらが良い?それぞれのメリット・デメリットを比較

最近は、中古物件を購入して自分たちのライフスタイルに合わせてリノベーションをされる方が増えているようです。

とりわけ、若い世代に人気があるようで、マイホームの選択肢は新築物件だけではないという価値観の多様化を感じる時代になりました。

「古いものを大切に使う」という日本人のよき心を持つ方が増えているのは喜ばしいことですが、中古物件を選ぶ際にはいくつかの注意点がありますから、しっかり確認して購入することが大切です。

では、新築と比べて中古物件にはどんな魅力があるのでしょうか。

それぞれのメリット・デメリットなどの特徴を中心に、どちらを選ぶとよいのか紹介しましょう。

新築物件のメリット
長く安心して暮らせる

新築物件は、建築基準法をはじめ現在の法律にのっとり家づくりが進められています。

一昔前の住宅と比べて基礎や構造が頑丈につくられ、耐震性や断熱性、耐火性といった機能面も優れているため、長く安心して暮らせる点が新築物件を選ぶメリットです。

また、購入した家に万一欠陥などが発見された場合、その修繕などを保証する「瑕疵担保責任」が新築物件には必ず10年付いていますから、より安心して過ごせるでしょう。

ランニングコストを抑えやすい

住み始めてからのランニングコストを抑えやすいことも、メリットの一つです。

新築物件には、断熱性能に優れた建材や省エネ性能の高い設備といった最新の住宅技術が採用されていますから、光熱費などのコストを抑えやすいのです。

省エネ効果の高い家は、家計にやさしいだけでなく「環境にもやさしい」という一面もあります。

こだわりを叶えやすい

新築の注文住宅であれば、建材や構造、間取り、設備、デザインなどのすべてを1から選べ、自分好みのマイホームを手に入れられることもメリットといえるでしょう。

中古物件をリノベーションする際にも、ある程度の希望は叶えられますが、構造上の問題で変更できないなど制約の大きい物件もあります。

税制面で有利

中古物件と比べて、税制面での優遇措置が受けられることも、新築物件を選ぶメリットです。

たとえば、固定資産税の場合、新築の一戸建てだと建物分の税額が入居後3年間は半分になります。

こうした優遇は、中古物件にはありません。

また登録免許税も、中古は固定資産評価額の0.3%が課税されますが、新築だと0.15%に緩和されます。

このほか住宅ローン控除も、ローン限度額(借入残高の上限額)は新築の方が高く設定されていることから控除額も多くなりやすいので、住み始めてからの節税にも有効です。

新築物件のデメリット
価格が高い

多くの商品は、新品よりも中古品の方が安くなります。

住宅の場合、中古物件は同じ条件の新築と比べて5~7割くらいの価格で取引されるケースが多いです。

ただし、これは購入費用のみを比べた場合ですから、中古住宅のリノベーションの内容によっては工事費用が高くなり、結果的には新築の方が安くなるケースもあります。

立地の悪い物件もある

都市部では、立地環境の良い場所に多くの家が建ち並んでいますから、好立地の新築物件を探すのはなかなか難しいのが現状です。

立地の良い場所で見つかったとしても、狭小地や変形地であったり希望する間取りの家が建てられなかったりと、何らかの制約が生じる物件もあります。

新築で立地にこだわりたい方は、じっくり時間をかけて物件リサーチを進めることがポイントです。

完成後のイメージがしにくい

新築の注文住宅の場合、住み心地や二階からの風景などは家が完成しないと確認できません。

実際に住み始めてから「日当りが悪い」「生活動線が悪い」といった難点が見つかることもあります。

すでに完成している建売の新築物件であれば、こうした問題を避けられますが、新しい大規模分譲地だと近隣環境がどのように変化していくのか予想しづらい点も、物件選びの注意点でしょう。

中古物件+リノベーションのメリット
工事費を含めても新築より安い

新築物件のデメリットでもお伝えした通り、同じ立地や間取りなら新築の5~7割程度の価格で買える中古物件が多いです。

仮に、新築時の価格が3,000万円だった場合、中古の販売価格は1,500万円から2,100万円になりますから、リノベーション工事に500万円をかけてもお釣りが来るでしょう。

建物や周辺環境を確認できる

中古物件はすでに完成している家ですから、日当りや風通し、設備の使い勝手、生活動線といったことも容易に確認できます。

使い勝手の悪い部分はリノベーションで改善すればよく、具体的に「どこを工事するか」というイメージもしやすいでしょう。

また、中古物件の多くが成熟している街中に存在します。周辺環境も確認できるため、そこで暮らし始めてからのイメージがしやすい点も中古物件を選ぶメリットです。

希望の家を探しやすい

不動産市場全体でみると、流通量は新築よりも中古の方が多いです。

物件数が多いので、デザインや間取りといったバリエーションも豊富ですし、駅近など立地条件の良い物件も見つかる確率が高まるでしょう。

理想に近い家を購入できれば、リノベーションの費用を抑えることも可能です。

広い物件が見つかることも

築年数の古い家は、現在主流の新築物件と比べて敷地面積や延床面積の大きい物件が散見されます。

これは、現在よりも家族の人数が多く部屋数が必要だったため。

30~40年くらい前の家庭は、子どもが2~3人いて祖父母とも暮らす家庭も多かった時代です。

部屋数の多い中古物件なら、納戸のような収納スペースを確保することもできますし、壁を取り除けば開放的なリビングを設けることも可能です。

中古物件+リノベーションのデメリット
構造面に不安がある

中古物件は基礎や構造部分まで確認できないため、リノベーション工事を始めてからシロアリ被害が見つかったり耐震性の問題がわかったりするトラブルも、意外と多いです。

こうした欠陥について、新築物件であれば瑕疵担保責任保険により10年間は保証されますが、中古だと保証のない物件もあるため注意が必要です。

保証がなければ、修繕や補強の追加工事費用は自腹となり、トータルの費用は新築物件よりも高くなる可能性があります。

なお、耐震性については一つの目安として「新耐震設計基準が導入された1981年以降の物件を選ぶ」という方法があります。

さらに、木造住宅の場合は「改正建築基準法が施行された2000年以降の物件」だと現在の耐震基準を満たしていますから、リノベーションの費用を抑えやすくなるでしょう。

改築できないことがある

壁や柱を取り除くと耐震性に影響を与えるなど、建物の構造によっては改築できない物件があることも、注意点の一つです。

技術的に可能な工法があったとしても、難度の高い工事だと費用も高くなります。

物件選びの際には、リノベーション業者などの専門家と一緒に内覧し、改築できるか否かの判断をしてもらうことをおすすめします。

住宅ローンの審査が通りにくい

価格の安さが魅力の中古物件ですが、価格が安いということは担保力が低いということ。

つまり、住宅ローンで希望借入額を得られない可能性があるということでもあります。

審査基準が比較的に厳しくないとされるフラット35でも、建物に関する基準には厳しく、耐火構造の適合や土台・床組にシロアリ被害がないなど複数の条件を満たさなければ、融資は受けられません。

住宅ローンを利用して中古物件を購入される方は、金融機関の求める「建物の基準」も確認しておきましょう。

どちらの方がお得?それぞれの費用を比較

国土交通省が公表した「住宅市場動向調査」によると、住宅購入資金の平均額は以下の通りです。

・新築注文住宅:4,606万円

・新築分譲住宅:3,826万円

・中古住宅:2,894万円

中古物件の価格は、新築注文住宅のおおよそ6割、新築分譲住宅の7割5分くらいで取得されていることがわかります。

また、一般社団法人住宅リフォーム推進協議会が調べたリフォームやリノベーションの平均費用は、356万円となっています。

ただし、この費用はマンションの専有部分におけるリフォームも含んだ調査結果ですから、一戸建ての場合はもっと高額になると考えられるでしょう。

上記の平均額をもとに、中古住宅を購入して500万円のリノベーションを実施しても、新築の注文住宅より約1,200万円、新築分譲住宅より400万円も安くなります。

※出典:

国土交通省 住宅局「令和元年度 住宅市場動向調査」

https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001348002.pdf

一般社団法人住宅リフォーム推進協議会「住宅リフォームの消費者・事業者に関する実態調査」

https://www.j-reform.com/pdf/r2_chosa.pdf

まとめ

新築物件にも、中古物件にも、それぞれメリットとデメリットがありますから、どちらを購入した方が良いとは一概にいえません。

単に価格だけを比べるのであれば、リノベーションをした中古物件の方がお得になることが多いものの、物件によっては要望が実現できないこともありますし、工事内容の難度が高いと新築のほうが安くなる可能性もあります。

どちらかで迷ったら、まずは自分や家族が「どんな家に住みたいか」という要望をまとめるところから始めましょう。

ライフスタイルや家族のこだわりなども含めて、暮らしやすい家のかたちをイメージし、それを実現できるのが新築なのか、あるいは中古住宅のリノベーションなのかを調べていくことで、物件選びがしやすくなるはずです。

家族みんなが納得するマイホーム選びをすることが、何よりも大切なことではないでしょうか。

投稿者プロフィール

坂本 祐弥
株式会社坂本組の坂本 祐弥です。
私たち坂本組は、伊勢原地域を中心に、地域への貢献と家づくりを通じて、お客様に末長く愛していただけるような住まいを提供しています。
私たちの強みは地域密着であり、伊勢原市を中心にスタートし、地域の皆様との深いつながりを大切にしています。
また、お客様の立場に立った仕事を心がけ、お客様一人ひとりの心に残る「感動」「満足」を提供し続けることを目指しています。

私たちの事業内容は、注文住宅を中心に、住宅の建築や不動産取引を行っています。
そして、それだけでなく、私たちの技術力は長年に渡り培われてきたものであり、高い品質を保つために、安心・安全のための施策やアフターケアにも力を入れています。
さらに、新時代の施工技術として「システム建築」を取り入れており、これにより生産効率の向上を図りながら、低価格、高品質、短工期の住まいを提供しています。

坂本組は、お客様の期待を大きく上回るサービスを提供し、感動を実感していただくことを目指しています。私たちの仕事の原点は、お客様の立場に立ち、お客様の声に耳を傾け、どうしたらお客様の笑顔を見られるのかを常に考えています。
そのために、お客様が何を求めているのかを感じ取る力や、変化に柔軟に対応できる発想力を持つスタッフが多数在籍しています。

最後に、私、坂本 祐弥としても、お客様との信頼関係を大切にし、一緒に最高の住まいを作り上げることを心から楽しみにしています。どうぞ、株式会社坂本組とともに、新しい住まいづくりの旅を始めてください。

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