お役立ちコラム

住宅ローンの金利タイプや借入先・借り入れ方法の特徴や注意点をわかりやすく解説

一口に「住宅ローン」といっても、金利も違えば契約内容も異なり、どれを選べば良いのか迷われている方も多いのではないでしょうか。
借入先も、銀行だけが選択肢ではありません。

ここでは、数ある住宅ローン商品を「金利タイプ」「借入先」「借り入れ方法」の観点から分類し、それぞれの種類と特徴を解説します。
これから住宅ローンを探し始める方にとって商品選びの基本となる情報ですので、参考までにご一読ください。

住宅ローンの金利タイプの種類

住宅ローン選びの鉄則は、「できるだけ金利の低い商品を選ぶ」ことです。
とはいえ、現在は低金利でも将来大きく上昇する可能性もあります。
住宅ローンには、こうした市場の金利に連動するタイプの商品もあれば、金利上昇リスクを避けられる商品もありますから、将来を見据えて選択することが大切です。

住宅ローンを金利タイプで分けると、完済まで金利が変わらない「全期間固定型」、市場金利にあわせて変動する「変動金利型」、この2つの金利タイプを途中で変えられる「固定期間選択型」という3つのタイプがあります。 それぞれの特徴を解説しましょう。

全期間固定型

全期間固定型の住宅ローンは、借入契約をしてから完済するまで金利が変わらない商品のことです。
代表的なものに、住宅支援機構が提供する「フラット35」があります。
なお、銀行などの民間金融機関が提供する商品にも長期固定金利の住宅ローンはありますが、途中で金利が見直される商品がほとんどですから注意しましょう。

全期間固定型を選ぶメリットは、金利変動リスクを避けられることです。
市場金利が上昇しても返済額は増えませんから、将来の資金計画を立てやすいというメリットもあります。

ただ、金利が変わらないということは、仮に市場金利が下がっても返済額は減らないというデメリットでもあります。 また、ほかのタイプの商品と比べて金利が最も高く、現在の低金利が完済時まで続けばトータルの返済額はもっとも多くなる商品でもあります。

こうした特徴から、全期間固定型の住宅ローンは「金利上昇リスクをできるだけ防ぎたい」「できるだけ返済計画を変えたくない」という方には適しているでしょう。

変動金利型

変動金利型の住宅ローンは、市場金利に合わせて住宅ローンの金利も変動する商品のことです。
リアルタイムで変動するのではなく、返済額を5年ごとに見直すといった商品が一般的です。
その際、返済額の上昇率は1.25倍以内にするというルールがあります。
たとえば、金利が見直される前の毎月の返済額が10万円の場合、たとえ市場金利が大幅に上昇しても、改定後の返済額は12.5万円までに抑える、という決まりがあるのです。

変動金利型を選ぶメリットは、3つのタイプのうち最も金利が低いこと。
現在の低金利が続けば、トータルの返済額を最も少なくできます。
とはいえ、金利上昇リスクがあるため、結果的にはいちばん返済額が大きくなる可能性もあります。

ある程度のリスクをともなう商品ですから、「今後収入が増える見込みがある」という方や「借入額が少ない」といった方に向いているでしょう。

固定期間選択型

固定期間選択型の住宅ローンは、固定金利型と変動金利型の特徴をあわせた住宅ローンのことです。
一般的には、最初の1~10年くらいは固定金利で契約し、固定期間が終われば変動金利か固定金利か選べるという商品が多いです。
こうした選択肢がある点が、固定期間選択タイプを選ぶメリットです。
「そのときの金利を見て選択したい」と考える人には適した商品でしょう。

ただし、選択を誤ると返済額が大きく増えるリスクがあります。
固定期間選択型には、変動金利型のように返済額を1.25倍以内にするといったルールはなく、変動金利を選んでいるときに市場金利が大幅に上昇すると、返済額も大きく増えるリスクがあるので注意が必要です。

住宅ローンの借入先の選択肢

住宅ローンの借入先といえば、銀行などの民間金融機関をイメージされる方が多いと思います。
銀行や信用金庫をはじめ、保険会社、ローン専門会社などのノンバンク系が代表的なところでしょう。

このほかにも、公的機関からも住宅ローンは提供されていますし、複数の金融機関などが提携した協調融資の住宅ローンもあります。
ここで、住宅ローンの代表的な借入先と、それぞれの特徴についてまとめます。

民間ローン

民間ローンの特徴は、種類が豊富で利用者の希望条件に合わせて選択できる点です。
金利や手数料も、借入先や商品によって千差万別ですから、自分にぴったりな住宅ローンを探しやすいというメリットがあります。

サービス面でも、ほかにはない特徴的な優遇措置を提供しているところもあります。
一例として、住宅ローン以外にも融資を利用している人など一定の条件を満たす方には店頭金利より低い金利で借りられたり、オンライン上で手続きをすれば手数料を安くできるなど諸費用を抑えられたりといった優遇措置があります。
とくにメガバンクでは、独自の商品やサービスを展開する傾向が強いようです。
なお、メガバンクは審査が厳しいといわれ、自営業者やフリーランスなど収入が不安定な方は借り入れが難しいとされます。

不動産会社や施工会社などと提携した住宅ローンを展開する金融機関もあります。
不動産会社などが申し込み手続きをサポートしてくれるので、審査スピードが早いのが特徴の一つです。
また、土地代や着工金の支払いタイミングで柔軟に融資してくれるといった相談に応じてくれるところもあります。
主に、地方銀行や信用金庫に多くみられるサービスです。
地方銀行や信用金庫は柔軟に対応してくれる点では魅力ですが、全体的に金利が高く、また繰り上げ返済などの手数料が高い傾向にあります。

利便性の観点でいえば、ネットバンクがおすすめです。
オンライン上で送金や振込ができるため店舗に行く手間を省けますし、深夜や休日などでも利用できます。
ネットバンクの一番の特徴は、金利の低さ。
そもそも店舗を持たず、地代や人件費を抑えることにより、低金利の商品を実現しています。
ただ、店舗がないため相談がしにくかったり、郵送でのやり取りが多くなりますから書類の出し戻しに時間がかかったりするというデメリットもあります。

このように、利用者の志向やライフスタイルなどに合わせて選べることが、民間ローンの大きな特徴です。

財形住宅融資

財形住宅融資とは、住宅金融支援機構と財形住宅金融が提供する住宅ローンです。
企業の福利厚生などで活用できる融資のため、財形住宅融資制度がある企業に勤めていることが、利用者に求められる条件の一つとなります。
また、財形貯蓄を1年以上続けて残高が50万円以上あることも融資条件です。

財形住宅融資の特徴は、固定金利型の住宅ローンのなかでは金利が低いこと。
フラット35と比べて0.4~0.5%低い金利で借り入れできます。
また、融資手数料や保証料といった諸費用が不要な点もポイントです。
ただし、固定金利でも5年ごとに見直されるため、金利上昇リスクはあります。

融資額は最高4,000万円ですが、貯蓄残高の10倍以内と定められている点も注意点の一つです。
残高が少ない方は、希望額を借り入れできない可能性もあります。

フラット35

フラット35は、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携した協調融資の住宅ローンです。
フラット35の一番の特徴は、全期間固定金利であること。
金利上昇リスクがなく、返済額は完済するまで変わりません。

また、審査が比較的に厳しくないといわれ、勤続年数や雇用形態などを問わず借り入れしやすいことも特徴の一つです。
保証料や繰り上げ返済の手数料が無料で、諸費用を抑えられることも魅力でしょう。

なお、フラット35の金利や事務手数料は提携している金融機関によって異なります。
返済額や諸費用を抑えるなら、各行の金利と手数料もあわせてチェックしましょう。

住宅ローンの借り入れ方法の種類

住宅ローンの借り入れ方法も、商品によって異なります。
代表的なものに、連帯債務型や連帯保証型という方法があります。
これは、一つの住宅ローンを夫婦など二人で契約する、収入合算タイプの住宅ローンです。
二人の収入を合わせられるため、借入可能額を増やせるというメリットがあります。

これと似た商品に、ペアローンという住宅ローンもあります。
それぞれの内容について詳しく解説しましょう。

連帯債務型

連帯債務型とは、夫婦のいずれかが契約者、もう一方が連帯債務者として住宅ローンを契約する方法です。
夫が契約者で妻が連帯債務者となるケースが多いですが、いずれも債務者ですから返済義務は同等に生じます。

連帯債務型は、住宅ローン控除を二人とも適用されるため、節税効果の大きい契約法といえます。
注意点は、団体信用生命保険に連帯債務者が加入できる商品が少ないこと。
また、そもそも連帯債務型で契約できる金融機関が少なく、利用が限られる点も注意しましょう。

連帯保証型

連帯保証型とは、夫婦のいずれかが契約者、もう一方が連帯保証人として契約することです。
連帯保証人は基本的に債務を負うことはありませんが、契約者が返済できなくなった場合には返済義務が生じます。

また、連帯保証人には住宅ローン控除が適用されないこと、団体信用生命保険に加入できないことも注意点です。

ペアローン

ペアローンとは、一つの物件に対して二人がそれぞれ住宅ローンを契約し、返済していく方法です。
夫婦ともに契約者ですから、住宅ローン控除もそれぞれに適用されますし、団体信用生命保険も二人とも加入できます。

連帯債務型や連帯保証型との違いは、ローン契約は二件になるため、契約時の手数料も二本分必要になることです。
また、借入額が多過ぎると、どちらかが収入が減った場合に肩代わりしなければなりませんから、家計の負担が重くなる点も認識しておきましょう。

まとめ

金融機関をはじめ住宅ローンの提供者は、利用者の志向やライフスタイルの多様化に合わせて、さまざまな人にマッチする商品を開発してきました。
利用者から見れば「多すぎてわかりにくい」と思うかもしれませんが、これだけの選択肢があるということは「自分に適した住宅ローンを選べる」ということでもあるのです。

住宅ローン選びに迷ったら、まずは金利タイプ、借入先、借り入れ方法といった観点から自分の考え方や将来の資金計画にあう条件を定め、それに適した商品を絞り込むことから始めてみてはいかがでしょうか。

投稿者プロフィール

坂本 祐弥
株式会社坂本組の坂本 祐弥です。
私たち坂本組は、伊勢原地域を中心に、地域への貢献と家づくりを通じて、お客様に末長く愛していただけるような住まいを提供しています。
私たちの強みは地域密着であり、伊勢原市を中心にスタートし、地域の皆様との深いつながりを大切にしています。
また、お客様の立場に立った仕事を心がけ、お客様一人ひとりの心に残る「感動」「満足」を提供し続けることを目指しています。

私たちの事業内容は、注文住宅を中心に、住宅の建築や不動産取引を行っています。
そして、それだけでなく、私たちの技術力は長年に渡り培われてきたものであり、高い品質を保つために、安心・安全のための施策やアフターケアにも力を入れています。
さらに、新時代の施工技術として「システム建築」を取り入れており、これにより生産効率の向上を図りながら、低価格、高品質、短工期の住まいを提供しています。

坂本組は、お客様の期待を大きく上回るサービスを提供し、感動を実感していただくことを目指しています。私たちの仕事の原点は、お客様の立場に立ち、お客様の声に耳を傾け、どうしたらお客様の笑顔を見られるのかを常に考えています。
そのために、お客様が何を求めているのかを感じ取る力や、変化に柔軟に対応できる発想力を持つスタッフが多数在籍しています。

最後に、私、坂本 祐弥としても、お客様との信頼関係を大切にし、一緒に最高の住まいを作り上げることを心から楽しみにしています。どうぞ、株式会社坂本組とともに、新しい住まいづくりの旅を始めてください。

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